PR会社出身者が事業会社広報になって初めて学んだ5つの大切なアクション

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みなさんこんにちは。広報pecoです。

広報マーケティング Advent Calendar 2016」に参加することを決意し、自分がやってきた仕事が、思いが、世の中の誰かの参考になるのかどうか、発信してみようと思い立ちました。

じげんにたどり着くまで

少しだけ私の経歴を話しますと、新卒で入った会社はそれなりに大手のPR会社(名前を出してもいいけど確認をとってないので一応伏せます)で、メディアリレーションという、ひたすらメディアにアプローチして掲載をとってくる。そのために企画を考えて提案したり、現場で駆け回ったりするというお仕事をしていました。

車の免許もないのにスーパーカーの広報を担当したり(馬力って何?)、仕事に必死で女子力低下まっしぐらなのにリアルクローズのファッションショーを担当したり(オシャPって何?)、キャンプしたことないのにアウトドアブランドを担当したり(テントとタープの違いって?)、走るのが苦手なのに大きなマラソン大会の広報をしたり(マラソンってどのくらいで完走するの?)、すごく、それはもうすごく、刺激的な毎日を過ごさせていただきました。

そうして、4年間、メディアリレーションという仕事については一旦ここまででいいのではないか、新しいチャレンジがしたいなというところで、事業会社の広報立ち上げというミッションをいただいてじげんを次のステージに選びました。

PR会社もなかなか変な人が集まり、独特のカルチャーを持つ会社でしたが、成長まっしぐらのITベンチャー(しかも平仮名3文字でインタビューはカタカナ語が連発)というのもまた想像を超える出来事が数多く起こり、カルチャーショックの連続で、私が何か発信できるとすれば、PR会社→事業会社広報という経歴だからこそ学ぶことのできた何かなのではないか。この機会に整理してみようと思い立ちました。

こうして書きながらも、これってそんな大したことないのではないか、ネタかぶるんじゃないか、みんなにとって当たり前なのかも、、と少し自信がないのですが、他の方の投稿を見て、非常に参考になる!勉強になる!ということがたくさんあったので、勇気を出して・・・
事業会社(特にサービスが1つではない中規模ベンチャー企業)で広報するってどういうことだろうと考えている人の参考になればと思っています。(でも他社にも当てはまるのかどうか、私にはわかりませんが・・・)

PR会社出身者が事業会社広報になって初めて学んだ5つの大切なアクション

①広報とは何をすべきなのか?から考える

「広報」と一言で言っても、求められる広報の形は多岐に渡るし、何が正解ということも正直ないのではと思っています。
じげんに入社して、よくあるシンプルにたくさん掲載をとってこい、っていうスタイルが求められるのかと思いきや、広報として何をすべきか、まず網羅的に広報の業務を挙げ、どんな優先順位で何をすべきかを決めてほしいというお題をいただきました。
未だにきちんと答えは出せていないのですが、現時点では下記のように広報の仕事を分類しました。

  • 対社内向け広報
    いわゆる「社内広報」です。当時には従業員数80名ほどでしたが、そろそろ代表が全社員と関わりを持ち続けるのは難しくなってきたり、他部署・他職種の人との接点が希薄になっていたりしました。そこで特に「経営陣や会社のミッションやビジョン、志を全社員に届けること」「社員同士の結節点を増やすこと」をやるべき広報施策の目的になりました。
    前者では例えばアニバーサリーイベントでの新アワードの検討、、後者ではシャッフルランチの考案や制度を公募してダイエット同盟やF-Hourといった制度を開発したことがそれにあたります。
  • 求職者向け広報
    いわゆる「採用広報」です。潜在・顕在する求職者に対して、じげんで働く魅力を知ってもらうための広報活動。採用サイトのリニューアル、会社紹介資料の刷新、社員インタビュー記事の作成や取材獲得、社内制度に関する掲載獲得など。
  • 対ユーザー、お取引先向け広報
    いわゆる「事業広報」です。M&A先含めて新しいサービスのリリースやキャンペーンの発表、その取材獲得まで、多分多くの人が広報と聞いて思い浮かべる活動です。ユーザーとお取引先対象で厳密にはやるべきことは違いますが、どちらを優先するかはサービス次第なので一旦まとめています。
  • 対投資家、アライアンス先向け広報
    いわゆる「IR」や「コーポレート広報」の領域です。特にIRは現在、経営戦略部がメインでやっていますが、スカイマークへの業務支援したり、財務寄りのリリースを出したり、サービス単位ではなく会社全体の認知度を高め、適切な発信を行うことを主目的にしています。
  • 広く社会に向けたブランディング、CSR活動
    地域社会と繋がるようなCSR活動をしたり、社格の向上を意図してアワードにエントリーしたり、オフィス移転に際してどう会社の姿勢をアピールするか検討したり、全ステークホルダーと関係を構築する際にもベース二なる活動です。
    従業員が増え、会社が大きくなってくると、直接的な利害関係がない人とも関係を築くことが非常に重要になると思います。

と、そんな形で分類し、毎Q(3ヶ月)単位で細かいミッションを擦り合わせて、動いていきます。
伝えたいメッセージを作ったり、新しいムーブメントを起こすための企画を考えたり、そういう経験は積んできていましたが、基本的にこの案件の●●をPRするという大きな目的は定められていた中での仕事が大半だったPR会社時代にはできない経験でした。

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写真)月間MVPをいただいた時のもの。日々の積み重ねを評価いただけたことに感謝。

②社内を巻き込み、調整する

PR会社にいた頃はメディアリレーションを築き、掲載を獲得してくる人は、何も意識しなくても売上に貢献できるプロフィットセンターの最前線!経理や人事といった仕事をしている人は遠い存在でした。
が、事業会社において広報はコーポレート部門のお仕事で、みんなの稼いできたお金で直接的には利益に繋がらない「広報」という仕事に投資していくバックオフィスのポジションでした。
特に広報がいないところから入社したので基本的に広報ってプレスリリースかく人でしょ?くらいしかイメージがない人も多く、事業で今何が起こっているかを知り、インタビューをつけたり、協力しながら新しいプレスリリースを書くのが社内調整が大変!
最初は「昨日新しいサービスをリリースしたんですが、プレスリリースいつ出したらいいですか?」と言われて、前もっていって欲しかった。。となること度々。
プレスリリースを出すまでのルールを作ったり、インタビュー取材をつけるためにその人がどんな方なのか、この仕事をPRするために何を伝えればいいのかかなり丁寧に作戦を立てたりということを繰り返して、徐々に「広報がいることが当たり前」の状況が作れてきていると思います。
今では「社内の皆さん協力的ですね!」と取材先に言っていただけるまでに。本当にいつもありがとうございます。
広報は1人でやるものではなくあくまでみんなの思いや作ったものや協力があるからこそ良い発信ができるんだと、私はその橋渡しをする人に過ぎないんだといつも思っています。

最近では、じげんのカタカナ語ばかりのコーポレートサイトをご覧になったのか(笑)、「とくダネ」のカタカナ語を使う会議を取材させてほしいというものがありました。
もともとやる予定だった新規事業のブレストのミーティングにカメラを仕掛け、使われているカタカナ語の回数をカウント、社員がカタカナ語を理解しているか抜き打ちでチェックするというエグい取材でした。
ともすると、悪い露出になり、出ている人が叩かれかねないということで、非常にスリリングでしたが、みんな快く協力してくださり、事前にこういうことを伝えられたらと話していたことがちゃんと発信される取材になりました。

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写真も社員に絶大なる協力をいただいたReebok Fitness Battle Raceに出場した時のもの

③0から生み出して発信する

これはちょっとした笑い話ですが「働きがいのある会社」ランキングには実はちょっとした膨大な提出資料の用意が必要なのですが(これだけで1記事書けそう)、提出資料の作成が任務だったので、組織課題に対応する社内制度があるかどうかをチェックしたら一部、対応が不足する部分があり、「ここが課題なのですが何を書いたら良いでしょう?」と相談したら、「じゃあ自分で作りましょう」と言われて「あっこれがベンチャーか」となったのを覚えています笑。
このことに限らず、リクルートさんとコラボしてビジネスコンテストを企画したり、お昼休みを1時間延長して昼休みに充てられる制度を作ったり、こういうものが足りない、これが問題だ、と思ったら、じゃあ自分でどう解決するのか、PRすべきコンテンツをどんどん作っていかないといけない。
PR会社でも同様のことをする部署はありましたが、それでも社内制度を作るところからは携わったことがなかったので、代表平尾にプレゼンしては、やり直しになり、上長に相談しては「よくわからないね」と言われ、試行錯誤する日々。常に2,3本の提案しないといけないことを抱え、何らかの企画をする機会はぐっと増えました。
周年で作っているノベルティの提案は中でも恒例化していて、一昨年の宇宙食たこ焼き、昨年のカレー、今年のラーメンとなぜ今年これがいいのか、どことコラボするのかなど協力してくれる会社を見つけながら作り上げてきました。

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写真はエイプリルフールの企画の時のもの。新卒と企画を考え、リアリティを重視して実際に滝行してきてもらいました。
何度見ても素晴らしい写真。詳細はコチラ

④取材獲得のための種をまく

PR会社にいると、特にメディアリレーションという仕事の場合、関わる人はメディアの方が大半。インハウスで広報をしている人は取引先の印象が強いですし、そう言ったコミュニティに誘われることもなく、他のPR会社の人はライバル会社でもあるので、遠い存在でした。
入社3年目くらいまでは日々自身の成長が案件の求める課題に追いつかず、心身共に時にはボロボロになりながら頑張っていたので、人との必要以上の接点を避けていたと思います。
けれど、事業会社、というかベンチャーにきて思ったのは会社という枠組みの垣根の低さです。
facebookを通じて、様々な集まりが企画され、名刺交換したらすぐソーシャルで繋がり、お互いの課題を相談し合い情報を共有し合います。この2,3年でfacebookの繋がりは数百人も増えました。基本人見知りでパーティーでは壁の花になりがちな私にもみんな優しいんです笑。
そして、何かを生み出すためにはそうした関係値が非常に役に立ちます。
その他にも「東京都スポーツ推進企業」を受賞して以降は東京都の担当の方が取材先として紹介してくれたり、取材を獲得するとなると、メディアに営業に行けば良いと思っていた私にはなかなかのカルチャーショックでした。


写真は「ケノコト」で取材を受けた時のものですが、ご縁が繋がってのインタビューでした。

⑤時にはフロントに立つ

これは、覚悟を決めるまでに随分時間がかかったのですが、PR会社時代は企業あるいは団体がPRしたいモノや伝えたいメッセージがまずあって、それを伝えたい企業がいて、その任務を負う広報の方がいて、その支援をするPR会社がいて、「広報とは黒子である!」ということを徹底して教わってきました。
華やかな芸能イベントでボロボロのスーツでインカムつけて駆けずり回る裏方の仕事にそれなりのプロフェッショナリズムを感じていましたし、自分の頑張りで広報したいものが世に大きく出たらそれだけで本当に嬉しくて、自分がフロントに立つのはむしろうまく広報できていない時に止むを得ず行うものだと思っていました。
それが、事業会社で広報をするということは、経営者に次いで、その会社の顔にもなることなんだと気付かされました。未だに会社を紹介するのに自分よりもインタビューを受けるのに適切な人がいたら、そういう人が最大限輝くよう全力を尽くしますが、パネルディスカッションに参加したり、作った制度について説明したり、時には自分がフロントに立って語ることも、会社にとって大事なことなんだと今は思っています。そんな思いからこのブログも自分からの発信で出すことを決めました。

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写真はCSR活動の一環で地域イベントでモデレーターをした時のもの。
地域と繋がる企画を区と連携して進める難しさを痛感しつつも「モデレーターよかったよ!」と言ってもらえて嬉しかったです。

PR会社→事業会社というキャリア

逆にPR会社でしか学べなかったことも当然ですが山のようにあります。それがどう役にたったのかをまとめるのもありかもと思ったくらい。
・インタビューで話していたことを全てすぐに書き起こせるようにメモを取ること。(誰でも読める文字で!)
・私以外の人がインタビューに答えることを想定し、想定QAを丁寧に作ること。(カメラを向けられたら緊張して本領発揮できない人は多い!)
・イベント当日の綿密なシュミレーションとあらゆる「もしも」の想定をすること。(トラブルは必ず起こる!)
・常に「なぜ今」「どんな社会的価値」があるかを考えること。(徹底したメディア視点)
・パワーポイントやワードで徹底的にこだわったプレスリリースを作ること。(文章やレイアウトにこだわり抜く!)
などなど

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写真はインタビュー内容をその場で速記したもの。こういうのできるようになったのはPR会社で芸能イベントで鍛えられたおかげだと思います。こうして様々なことを書き溜めたノートはもう4冊目になります。

残ったら残ったで学べることの幅も広がったんだろうと思います。でも今、私はこのキャリアを選んだことは正しかったと、ここまで書いてきて、改めて思いました。

今、350人を超える会社で広報として働いているのは実質私1人です。自分がいたようなPR会社とのお取り引きもありません。

正直、そろそろ広報チームを作って、本当に社会を変えるようなアクションを広報を通じて行っていきたいと思っています。
なのでもしこういう仕事に興味がある方は是非一度お会いして話をしてみたい!という方、ぜひお声がけください!

最後まで読んでいただけた方、ありがとうございます。

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